痛みのしくみを、やさしく ― なぜ、その痛みは続くのか― 足柄上郡 開成町の鍼灸・マッサージ|快晴鍼灸院(開成駅 西口 徒歩4分)
このページは、当院が痛みをどう捉えているかをまとめた「痛みの土台ページ」です。痛みが続くしくみを、できるだけやさしい言葉と身近な例えで説明します。難しい専門用語は、知りたい方向けに各所の「くわしく:専門用語メモ」に折りたたんであります。
痛みの正体を知ることは、それだけで回復の第一歩です。「自分の体に何が起きていたのか」が分かると、不安がやわらぎ、進む道筋が見えてきます。
当院をご利用いただくことで期待できる変化
🔁 痛みの悪循環を「複数の地点」で断つ
血流・筋肉のこわばり・自律神経・痛み物質。1つを抑えても別の場所で再点火する痛みのループに、面で同時に働きかけます。
🎯 痛みの「本当の発信源」をていねいに探す
痛む場所と原因の場所はしばしばズレます。臨床32年の触診で、離れた所に隠れたコリ(トリガーポイント)を一つずつ見つけます。
🧠 過敏になった神経を落ち着かせる
鍼灸の刺激で、体にもともとある「痛みを抑えるブレーキ」を後押しし、敏感になりすぎた神経をなだめていきます。
💭 「動くのが怖い」を、安全にほどく
不安な気持ちを否定せず、やさしい説明と無理のない動きの再開で、安心して体を使える状態へ導きます。
🤝 病院と並行OK・不安をあおる営業はしません
整形外科・ペインクリニック等との並行受診を歓迎。「うちが最後の砦」「毎日来ないと歩けなくなる」式の説明は一切しません。
1.痛みの悪循環 ― 痛みが痛みを呼ぶ
痛みは本来、体を守るための「警報」です。やけど・捻挫・けがなど、体に異変が起きたことを知らせてくれる、ありがたいしくみです。
ところが痛みが長引くと、話が変わってきます。痛みが、新しい痛みを生む――そんな「ぐるぐる回り」に入ってしまうのです。これが痛みの悪循環です。
痛みがぐるぐる回る6つのステップ
- きっかけ:使いすぎ・冷え・姿勢の負担・けがなどで痛みが出る。
- 脳が「痛い」と感じる:信号が背骨を通って脳に届き、痛みとして意識される。
- 体が身構える:自律神経が緊張モードになり、無意識に力が入る。
- 筋肉がこわばり、血管が縮む:めぐりが悪くなる。
- 酸欠になる:酸素や栄養が届かなくなる。
- 痛み物質がたまる:それが神経をまた刺激して①へ逆戻り。
この悪循環は、肩こりや首こり・緊張型頭痛のように「もんでも数日で戻る」しつこい不調の、まさに正体です。
くわしく:専門用語メモ(痛みの悪循環)
痛みの信号は自由神経終末(侵害受容器)からAδ線維・C線維を通って脊髄を上行し、体性感覚野・帯状回・島皮質などで「痛み」として認知されます。交感神経の緊張と筋緊張が血管収縮・筋虚血を招き、乳酸・ブラジキニン・プロスタグランジン・サブスタンスPといった発痛物質が蓄積して再び侵害受容器を刺激します。1942年にThomas Lewisが「虚血性筋痛」として記載し、Travell & Simonsの筋・筋膜性疼痛(MPS)研究で精緻化されてきた古典的モデルです。
2.関連痛 ― 痛む場所と、原因の場所がズレる
肩こりからこめかみが痛む。お尻のコリを押すと、太ももの裏に痛みが走る。心臓の異変なのに左肩や顎が痛む――。
このように、「痛いと感じる場所」と「本当の発生源」がズレることがあります。これを関連痛(かんれんつう)と呼びます。
「コリ」が離れた場所に痛みを飛ばす
筋肉の中にできる、特に過敏なコリのしこりをトリガーポイント(痛みの引き金点)と呼びます。このしこりは、決まった道すじで離れた場所に痛みを飛ばすことが分かっています。たとえば――
- 首・肩のコリ → こめかみや後頭部の頭痛として感じる
- お尻の奥のコリ(梨状筋など) → 坐骨神経痛に似た、太もも裏の痛み
- あごの筋肉のコリ → 歯のような顔の痛み(非歯原性歯痛)
「歯科で異常なしと言われたのに歯が痛い」「整形外科で問題なしと言われたのに腰や脚が痛い」――こうした訴えの裏に、このトリガーポイント由来の関連痛が隠れていることがよくあります。
くわしく:専門用語メモ(収束投射説)
皮膚・筋・関節・内臓からの感覚神経は、脊髄後角で同じ二次ニューロンに収束(しゅうそく)します。脳へ上行するのはその一本の経路だけのため、脳は発生源を判別できず「最も経験的に馴染みの深い部位からの信号」として処理します。これが関連痛の解剖生理学的背景で、収束投射説(Convergence-Projection Theory, Ruch 1961)と呼ばれます。トリガーポイントの関連痛パターンはTravell & Simonsの古典的研究にまとめられています。
3.神経が「痛みに敏感になりすぎる」 ― 中枢性感作
痛みが数週間〜数カ月と続くと、痛みを伝える神経そのものが変化し、痛みに敏感になりすぎることがあります。これを中枢性感作(ちゅうすうせいかんさ)と呼びます。
こうなると、次のような変化が起こります。
- 痛みが強く感じられる:以前なら平気だった刺激がつらい。
- 痛くないはずの刺激まで痛い:触れる・温まる・衣服がこすれる程度でも痛む。
大切なのは、「画像検査で異常がないのに痛い」は気のせいではないということです。これは世界的にも、神経の感受性の変化によるれっきとした医学的な状態として認められています。神経が過敏になりやすい背景には、自律神経の乱れが関わることもあります。
くわしく:専門用語メモ(中枢性感作・IASP分類)
反復するC線維入力で脊髄後角ニューロンの応答が増幅され(wind-up)、NMDA受容体が関与する長期増強(LTP)様のシナプス可塑性が痛覚伝達路に生じます。これにより痛覚過敏(hyperalgesia)やアロディニア(allodynia:非侵害刺激での痛み)が起こります。国際疼痛学会(IASP)は2017年、組織損傷由来(侵害受容性)でも神経損傷由来(神経障害性)でもない第3のカテゴリーとして侵害可塑性疼痛(nociplastic pain)を追加。2022年発効のICD-11では慢性原発性疼痛(Chronic Primary Pain, MG30.0)が新設され、線維筋痛症や非特異的慢性腰痛などが分類されています。
4.不安や考え方が、痛みを強める
痛みは、体だけの問題ではありません。心の状態が、痛みの感じ方を大きく左右することが分かっています。
中でも大事なのが、痛みを実際以上に深刻に考えてしまう心のクセ――破局的思考(はきょくてきしこう)です。
こんな考えが続いていませんか
- 頭から離れない:「ずっと痛みのことばかり考えてしまう」
- 最悪を想像する:「この痛みは、何か重い病気のサインに違いない」
- あきらめ:「もう何をしても治らない」「自分には希望がない」
こうした考えが続くと、脳の「不安のセンサー」(扁桃体)が過敏になり、同じ痛みでも、より強く感じられるようになります。これは脳の画像研究でも繰り返し確かめられています。
よくある例:腰痛とコルセット頼み
痛めた直後のコルセットは、とても役立ちます。けれど痛みが落ち着いた後も外せなくなると、次のような連鎖が起こりがちです。
2. 体を守りすぎる
3. 必要な運動までしなくなる
4. 体幹の筋肉が衰え、ますます痛みやすくなる
これはコルセットが悪いのではなく、「動くのが怖い」という気持ちがコルセットに固定されてしまった結果です。腰の痛みについては足腰の痛み・しびれのページでもくわしく扱っています。
くわしく:専門用語メモ(破局的思考)
痛みの破局的思考(Pain Catastrophizing)は、反芻(rumination)・拡大視(magnification)・無力感(helplessness)の3要素から成る否定的思考パターンです。1995年にSullivanらがPain Catastrophizing Scale (PCS)を発表して以来、慢性痛の予後を強く規定する心理因子として世界的に研究されています。破局的思考スコアの高い患者では、痛み刺激に対する前頭前野・扁桃体の応答が増強されることが脳画像研究で示されています。
5.痛みがこじれていく、よくある流れ(ぎっくり腰の例)
長年お話を伺う中で、重いぎっくり腰をきっかけに痛みが慢性化していく方には、驚くほど共通した流れがあります。複数の経過をまとめると、おおよそ次のように進みます。
② 体が無意識に身構え、筋肉が張り続ける
③ 限界を超えて、重いぎっくり腰になる
④ 数日の激痛と寝込み生活が、つらい記憶として残る
⑤ 整形外科でレントゲン・MRI(骨などの異常を確認)
⑥ 「ヘルニアかも」と言われるが、十分な説明のないまま薬と湿布で帰宅
⑦ 胃が弱い・授乳中などの事情で痛み止めを飲めず、急性期の炎症を抑えきれない
⑧ 痛みと炎症が長引く
⑨ 説明に納得できず、別の医療機関や治療院を探し始める
⑩ 「このままでは歩けなくなる」「毎日通わないと治らない」と不安をあおられる
⑪ 時間・費用の事情で通えず、様子見になる
⑫ 動かないことで、さらに筋肉がこわばる
⑬ 2回目の軽いぎっくり腰 →「ほら、やっぱり」と恐怖が強まる
⑭ ますます安静へ。コルセット頼みが始まる
⑮ 筋力が落ち、ますます再発しやすい体に
⑯ 再発への不安がストレスになり、①へ逆戻り
この流れは、次に説明する「恐怖回避」に直結します。
大事なのは、これはご本人の「弱さ」ではなく、体を守ろうとする本能が、たまたま裏目に出た結果だということ。正しい知識と、伴走する人がいれば、このループは断ち切っていけます。
6.「動くのが怖い」の正体 ― 恐怖回避
痛みを「危険なもの」と感じた瞬間、人は無意識にそれを避けようとします。短い目で見れば正しい反応ですが、長く続くと裏目に出ます。これを恐怖回避(きょうふかいひ)と呼びます。
| よかれと思ってやること | 長く続けたときの落とし穴 |
|---|---|
| 痛む所をなるべく動かさない | 関節が固まり、めぐりが悪くなって痛みが増す |
| 運動や趣味をやめる | 体力低下・気分の落ち込み |
| とにかく安静にする | 筋肉やせ・骨の弱り・ふらつきや転倒 |
| コルセット・サポーターに頼り続ける | 体幹の筋肉が衰え、外せない不安が固定する |
日本でも厚生労働省が、職場の腰痛対策の資料の中でこの「恐怖回避」に触れています。

参考:厚生労働省 委託事業資料『Fear-avoidance model (FAB)』
怖さをほどく、3つの柱
- 少しずつ動きを取り戻す:「絶対に安全な動き」から始めて、ゆっくり範囲を広げる。
- 正しく知る:「痛み=体が壊れている」ではない、と理解する。
- 心の支え:必要に応じて、医師・心理士・カウンセラーと連携する。
くわしく:専門用語メモ(恐怖回避モデル)
恐怖回避モデル(Fear-Avoidance Behavior model)は、Vlaeyen & Linton(2000)により体系化された慢性疼痛の心理行動モデルです。痛みを脅威と捉える破局的思考が回避行動を生み、不動・廃用・抑うつを経てさらなる痛みと能力低下に至る悪循環を説明します。克服には段階的活動再開(graded activity)、痛みの神経科学教育(Pain Neuroscience Education)、心理的サポートが用いられます。
7.心と体は「ひとつ」 ― 身心一如
「身心一如(しんじんいちにょ)」。東洋医学が古くから大切にしてきた言葉で、心と体は分けられない、ひとつのものの両面だという考え方です。
おもしろいことに、現代医学がたどり着いた「生物・心理・社会モデル」――痛みを、体の傷(生物)、思いや感情(心理)、生活や人間関係(社会)の3つの面からまるごと診る、という世界標準の考え方――と、この身心一如はほとんど同じ場所を見つめています。
当院は、この「心と体はひとつ」という視点を大切にし、お一人おひとりの状況に合わせた施術を行っています。心と体の両面に関わる不調については、自律神経の乱れのページもあわせてご覧ください。
くわしく:専門用語メモ(生物心理社会モデル)
生物心理社会モデル(Biopsychosocial Model)は、ジョージ・エンゲルが1977年に提唱し、現在では慢性疼痛医療の世界標準となっている枠組みです。組織損傷(生物)、認知・情動(心理)、環境・人間関係(社会)の3領域を統合的に評価します。
8.鍼灸・マッサージが効くしくみ ― 体の「痛み止めブレーキ」
私たちの脳には、痛みを抑える方向のしくみがもともと備わっています。これを「痛みを抑えるブレーキ」(下行性疼痛抑制系)と呼びます。脳から背骨(脊髄)に向かって信号を送り、痛みが伝わる「入口の扉」を閉じぎみにする働きです。
鍼灸・マッサージが痛みをやわらげるのは、主に次の働きによります。
- めぐりを良くする:血流を促し、たまった痛み物質を流す。
- 入口の扉を閉じる:気持ちよい刺激が、痛みの信号が脳へ伝わるのを抑える(ゲートコントロール)。マッサージの「気持ちよさ」には、ちゃんと生理学的な理由があります。
- 体のブレーキを起こす:脳から脊髄へ働く鎮痛のしくみを後押しし、体が自前で出す「痛み止め物質」の放出を促す。
つまり鍼灸・マッサージは、ただ気持ちいいだけのものではなく、体に元から備わった「鎮痛装置」のスイッチを押しているのです。
くわしく:専門用語メモ(下行性疼痛抑制系・ゲートコントロール)
下行性疼痛抑制系(Descending Pain Modulatory System)は、中脳水道周囲灰白質(PAG)→延髄吻側腹内側部(RVM)→脊髄後角という経路で、セロトニン・ノルアドレナリン作動性に痛覚信号の入口を抑制します。鍼灸刺激はこの経路を賦活し、内因性オピオイド(βエンドルフィン・エンケファリン・ダイノルフィン)の放出を促すことが機能的MRI・動物実験で示されています。また Melzack & Wall(1965)のゲートコントロール説では、太い感覚神経(Aβ線維)への適度な刺激が、脊髄後角でのC線維由来の痛覚伝達を「ゲート」レベルで抑制するとされます。
9.視床痛 ― 脳梗塞・脳出血のあとに続く痛みについて
視床痛とは
視床痛(ししょうつう)は、脳梗塞や脳出血のあとの後遺症として現れる、治療の難しい痛みです。脳の中で痛みの「中継地点」にあたる視床(ししょう)が傷つくことで、本来は痛くないはずの感覚まで痛みとして処理されたり、痛みの信号が暴走したりします。
よくある症状
- 麻痺した側の手足の焼けるような痛み、刺すような痛み、虫が這うような違和感
- 感覚の取り違え:冷たいものを熱く感じる、軽く触れただけで激痛が走る
- 杖やベッド柵などの金属に触れると「感電したような痛み」が出ることも
- 痛みによる不眠・気分の落ち込み、ご家族の介護負担の増大
過去に担当した重い例では、「クヮ~ッ…とした焼けるようなしびれが、ずっと消えない」という訴えが、今も耳に残っています。ご本人だけでなく、ご家族の生活そのものに深く影響する状態です。
原因
主な原因は脳卒中(脳梗塞・脳出血)です。視床の血のめぐりが悪くなって、痛みに関わる部分が傷つくことで起こります。脳卒中の直後ではなく、数週間〜数カ月たってから現れることもあり、見つけにくい痛みのひとつです。
治療
視床痛の治療は簡単ではなく、次のような方法が組み合わされます(いずれも医師の管理のもとで)。
- お薬(抗うつ薬・抗てんかん薬など、神経の痛みに使われるもの)
- 運動療法・物理療法
- 専門施設での特殊な治療(磁気刺激や脊髄刺激など)
- 心理的なサポート
当院でのサポート
マッサージは視床痛そのものを治すものではありません。あくまで補助として、リラックスによる「痛み止めブレーキ」の後押し、固まった筋肉への対応、会話を通じた心の支えを通じて、痛みがやわらぎやすい体の状態を整えていきます。
視床痛のマッサージで気をつけていること
- 痛む所を強く押さない:敏感な部分を強くもむと、かえって痛みが増します。
- 表情と訴えを常に確認:少しの変化でも、すぐ内容を調整します。
- 主治医との連携を最優先:お薬やリハビリの計画と食い違わないよう、必ず情報を共有します。
※ 重要なご留意: このページの内容は一般的な解説であり、お一人おひとりの施術方針を保証するものではありません。視床痛が疑われる場合は、必ず神経内科または脳神経外科の主治医にご相談ください。当院をご利用の際も、医師の同意・指示のもとで進めます。
10.痛みのループを「複数の地点」で断つ、当院の施術
痛みの悪循環は、どこか一カ所だけ叩いても再点火します。当院は、ループの複数の地点に同時に働きかけ、痛みを少しずつ鎮めていきます。
- 指圧・マッサージ:めぐりを良くし、痛み物質を流し、コリ(トリガーポイント)をゆるめ、痛みの入口の扉を閉じる。
- 鍼灸:体の「痛み止めブレーキ」を後押しし、自律神経のバランスを整え、深い筋肉にも直接届く。
- 本当の発信源を探す触診:関連痛の原因になっている隠れたコリを、体の構造をふまえて一つずつ。
- やさしい説明:不安や「動くのが怖い」をほどくために、今あなたの体に何が起きているかを、ていねいにお伝えします。
- 動きを取り戻すサポート:「何をすれば安全か」を一緒に確かめながら、無理のない範囲で日常を取り戻します。
・「このままでは歩けなくなる」「うちが最後の砦」といった不安をあおる説明
・必要のない高額な回数券・前払い契約の勧誘
・他の医療機関を否定すること
当院が大切にしていること:
・誇張のない、正直な説明
・整形外科・ペインクリニック・心療内科などとの並行受診の歓迎
・必要に応じた他院のご紹介
・症状に合わせた、無理のない通院ペースのご提案
痛みと不安の連鎖から、解放されるために
長年の痛みに悩み、いくつもの治療院を巡っても良くならず、不安だけが増えていく――そんなつらい経験をされた方も少なくありません。特に心が痛むのは、その不安につけ込んで過度な施術をすすめる一部の存在です。
「今すぐ施術しないと手遅れになります」
「うちが最後の砦です」
こうした言葉で不安をあおられ、高額な契約に追い込まれ、気づくと「もう治らないのでは」というあきらめが心に根を下ろしてしまう。
でも、大丈夫です。この連鎖は、断ち切っていけます。
実務経験32年、足柄上郡開成町で25年。多くの方の「痛みからの解放」をお手伝いしてきました。今、痛みと不安に押しつぶされそうなら――まずはご相談だけでも、お気軽にどうぞ。
まとめ ― 痛みを「一つのつながったシステム」として見る
ここまで見てきた現象は、それぞれ独立した別の話ではありません。一本の鎖でつながった、同じシステムの「別の層」です。長引く痛みは、どこか一カ所の故障ではなく、いくつもの層が互いを支え合って続いている状態 ―― そう捉えると、なぜ「一点だけの施術」では戻りやすいのか、その理由まで一望できます。
| 層 | そこで起きていること | 関連する章 |
|---|---|---|
| ① 末梢(筋肉・組織) | 使いすぎ・血行不良で痛み物質がたまり、火種がくすぶり続ける。 | 1.悪循環 |
| ② 脊髄(信号の合流点) | 配線が乗り入れて発生源がぼやけ(場所のズレ)、入力が続くと増幅の起点になる。 | 2.関連痛/3.過敏化 |
| ③ 脳(意味づけ) | 不安や「もう治らない」という考えが、同じ信号をより強く感じさせる。 | 4.考え方の影響 |
| ④ 行動(暮らし方) | 怖さから動かさなくなり、筋力低下が新たな痛みの源になる(二次ループ)。 | 5.こじれる流れ/6.恐怖回避 |
| ⑤ 調整系(ブレーキ) | 脳から脊髄へ働く鎮痛のしくみ。ここを後押しできるのが鍼灸・マッサージの強み。 | 8.効くしくみ |
この「層で見る」視点こそ、痛む場所だけでなく、その上流(神経・脳・心理)と下流(行動・生活)まで含めて評価する、当院の施術アプローチの土台になっています。自律神経や姿勢の問題が背景にあるときも、同じ地図の上で考えます。
慢性的な痛みのご相談でお越しいただける地域 ― 足柄上郡 開成町からのアクセス
快晴鍼灸院は神奈川県足柄上郡開成町吉田島(〒258-0021)にあります。小田急小田原線開成駅 西口から徒歩4分、マックスバリュのすぐ近く・大村楽器店(ヤマハ音楽教室)さんの向かいで、玄関前に駐車場を1台完備しています。電車でも車でも通いやすい立地のため、開成町はもちろん、足柄上郡一帯や周辺市から、なかなか取れない慢性的な痛みにお悩みの方がご来院されています。
各エリアからの所要時間の目安(お車・実測平均)
- 開成町・足柄上郡 大井町(上大井駅周辺)― 約8〜10分/東名・大井松田ICから6〜8分
- 足柄上郡 松田町(新松田駅周辺)― 約7〜9分
- 足柄上郡 山北町(山北駅周辺)― 約14〜16分
- 南足柄市(和田河原駅・大雄山駅・塚原駅周辺)― 約4〜10分
- 小田原市(栢山駅周辺)― 約3〜5分/小田原駅から約30分(小田急線では開成駅まで電車で約15分)
「長引く痛みを相談できる鍼灸院を、開成町・足柄上郡の近くで探している」という方は、まずお気軽にご相談ください。詳しい道順・地図・駐車場のご案内はアクセスページに掲載しています。
やさしい用語集 ― このページに出てきた言葉
- 痛みの悪循環
- 痛み→身構え→血行不良→痛み物質がたまる→さらに痛む、と痛みが痛みを呼んでぐるぐる回ってしまう状態。
- 関連痛(かんれんつう)
- コリや痛みの本当の発生源と、痛いと感じる場所がズレる現象。神経が背骨の中で乗り入れているために、脳が場所を取り違えて起こります。
- トリガーポイント
- 筋肉の中にできる、特に過敏なコリのしこり。決まった道すじで離れた場所に痛みを飛ばします。
- 中枢性感作(ちゅうすうせいかんさ)
- 痛みが長く続くうちに、神経そのものが痛みに敏感になりすぎる状態。軽い刺激でも強く痛く感じます。
- 破局的思考(はきょくてきしこう)
- 「もう治らない」「重い病気かも」と、痛みを実際以上に深刻に考えてしまう心のクセ。痛みの感じ方を強めます。
- 恐怖回避(きょうふかいひ)
- 「動くと悪化する」と怖くなって動かさなくなり、かえって筋力が落ちて痛みやすくなる悪循環。
- 下行性疼痛抑制系(かこうせいとうつうよくせいけい)
- 脳から脊髄へ働く、体にもともと備わった「痛みを抑えるブレーキ」。鍼灸・マッサージはこれを後押しします。
- 視床痛(ししょうつう)
- 脳梗塞・脳出血のあと、脳の中継地点(視床)の傷が原因で起こる、焼けるようなつらい痛み。
よくあるご質問
このページで説明した「痛みのしくみ」について、よくいただくご質問をまとめました。ご不明な点はお電話(0465-83-0380)でもお気軽にお尋ねください。
Q. 「痛みの悪循環」とは何ですか?
A. 痛みがあると体は無意識に身構え、筋肉がこわばって血のめぐりが悪くなります。すると酸素や栄養が届かず、痛みのもとになる物質が筋肉にたまり、それがまた痛みを生む――この「痛みが痛みを呼ぶ」ぐるぐる回りのことです。一カ所だけほぐしてもすぐ元に戻りやすいため、当院では血流・筋肉のこわばり・自律神経・痛み物質という複数のポイントに同時にアプローチします。
Q. コリを押すと、違う場所が痛むのはなぜですか?
A. これは「関連痛」と呼ばれる、よくある現象です。体のあちこちの神経は、背骨の中(脊髄)でいったん同じ線に乗り入れてから脳に向かいます。そのため脳は痛みの発信元を取り違え、コリのある場所ではなく離れた場所が痛いと感じることがあります。肩こりからこめかみが痛む、お尻のコリで太ももの裏が痛む、といったケースが代表例です。
Q. 慢性痛になると、軽い刺激でも痛みを感じやすいのはなぜですか?
A. 痛みが長く続くと、神経そのものが痛みに敏感になりすぎてしまうためです(専門的には中枢性感作と呼びます)。火災報知器が敏感になりすぎて、料理の湯気でも鳴ってしまうような状態です。触れただけ・温めただけでも痛く感じることがありますが、これは「気のせい」ではなく、医学的に認められた体の変化です。
Q. コルセットを外せなくなっているのですが、良くないことですか?
A. 痛めた直後(急性期)のコルセットはとても役立ちます。気をつけたいのは、痛みが落ち着いた後もずっと頼り続けるケースです。守りすぎると体幹の筋肉が衰え、かえって腰を痛めやすい体になります。背景に「動くと再発する」という不安が隠れていることが多いので、当院では症状の経過を見ながら、いつ・どのように卒業していくかを一緒に相談しながら進めます。
Q. 鍼灸やマッサージは、なぜ痛みに効くのですか?
A. 大きく三つの働きがあります。(1) 血のめぐりを良くして、たまった痛み物質を流す。(2) 気持ちよい刺激が、痛みの信号が脳へ伝わる「入口の扉」を閉じぎみにする(ゲートコントロール)。(3) 脳から脊髄へ働く、体にもともとある『痛みを抑えるブレーキ』(下行性疼痛抑制系)を後押しする。つまり鍼灸・マッサージは、ただ気持ちいいだけでなく、体に備わった鎮痛のしくみのスイッチを押しているのです。
Q. 脳梗塞・脳出血の後遺症で続く、焼けるような痛みも相談できますか?
A. それは「視床痛(脳卒中後の中枢性疼痛)」と呼ばれる、治療が難しい痛みです。当院では神経内科・脳神経外科の主治医による同意書のもとで、医療保険を使ったマッサージ施術を行い、生活の質(QOL)の維持をお手伝いしています。痛む場所を強く押すことは避け、リラックスを通じて体の鎮痛ブレーキが働きやすい状態を整えます。お薬を中心とした治療は、必ず主治医のもとで続けてください。
Q. 「これ以上動かしたら悪化する」という怖さが拭えません。
A. それは「恐怖回避」と呼ばれるよくあるパターンで、決してあなたが弱いからではありません。痛みを怖がるあまり動かさないでいると、筋力が落ちてさらに痛みやすくなる――という二次的な悪循環が起きます。厚生労働省の資料でも、この怖さを少しずつほどくことが回復の鍵とされています。当院では「何をすれば安全か」を一緒に確かめながら、無理のない範囲で動きを取り戻すお手伝いをします。
