●当院不適応症状:施術に慎重な判断が必要な症状について
●当院では、患者様の健康と安全を最優先に考え、以下の症状については慎重な判断が必要と考えております。これらの症状がある場合は、まず医療機関での適切な診断・治療をお勧めいたします。
(以下の判断基準は、30年の臨床経験に基づく当院独自のものであり、他の鍼灸マッサージ治療院や整骨院の判断を示すものではありません)
1. 急性期の症状
ギックリ腰(急性腰痛症)
・ 受傷後3日以内で、安静時にも強い疼痛がある場合
・ 推奨:整形外科・接骨院での適切な急性期治療
・ ※慢性期の症状については当院での施術が可能です
急性の運動器損傷
・ スポーツによる急性の肉離れ等の損傷
・ 推奨:柔道整復師による適切な評価と処置
・ ※回復期・慢性期の後療法については当院でも対応可能です
2. 神経学的症状
脊椎疾患
・ 腰椎椎間板ヘルニア:下肢への放散痛や神経症状が顕著な場合
・ 頸椎症・頸椎椎間板ヘルニア:上肢のしびれが強い場合
・ 推奨:整形外科・脳神経外科での精密検査
両側性の神経症状
・ 両下肢のしびれ
・ 対称性の感覚異常
・ 推奨:神経内科・整形外科での精査
3. 頭痛・顔面痛
要注意の頭痛
・ 拍動性の強い側頭部痛
・ 群発頭痛の急性発作期
・推奨:脳神経外科・神経内科での精査
混合性の頭痛
・ 緊張性頭痛と血管性頭痛の混合タイプ
・ 特に頭痛治療薬(トリプタン系)服用中の方は要注意
・ 施術により一時的な症状増悪の可能性があります
4. 要注意の疼痛性疾患
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
・ 夜間痛が強く、安静時痛が著明な急性期
・ 推奨:整形外科での消炎鎮痛処置
・ ※慢性期・拘縮期は当院での施術可能です
帯状疱疹関連痛
・ 片側性の異常な痛みや知覚異常
・ 皮膚の発疹や違和感を伴う場合は特に注意
・ 推奨:皮膚科・神経内科での早期診断・治療
背部痛の注意点
・ 自発痛・夜間痛・発熱を伴う場合
・ 内科的疾患(心疾患・腎疾患等)の可能性
・ 推奨:内科での精査
●重要な注意事項
1. 医療機関での適切な診断・治療を受けることが予後を大きく左右します。
2. 「体の異変に対する直感」を大切にしてください。違和感を感じたら、まずは医療機関での受診をご検討ください。
3. 当院は、国家資格を持つ施術者が医業類似行為として施術を行っております。適切な鑑別診断と、必要に応じた医療機関への紹介を心がけております。
4. 上記症状であっても、医療機関での治療後の後遺症や慢性期の症状については、当院での施術が可能な場合があります。個別にご相談ください。
無資格の施術者による施術は、患者様の健康を危険にさらす可能性があります。国家資格を持たない者が施術を行うことは、法律で禁じられており、また医療の専門性と倫理に反します。このような行為を強く警告するとともに、自らも誤った鑑別や施術上の過誤等を起こすことなど無いよう細心の注意を払い日々の業務にあたっております。
※厚生労働省からの医業類似行為についての通達について※
(転載可能記事)
- 出典:厚生労働省ホームページ
- 出典:「医業類似行為に対する取扱いについて」(厚生労働省)
- (https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/061115-1a.html)
- (2024年3月31日 ウェブサイトに利用 快晴鍼灸院)
医業類似行為に対する取扱いについて
○医業類似行為に対する取扱いについて
(平成三年六月二八日)
(医事第五八号)
(各都道府県衛生担当部(局)長あて厚生省健康政策局医事課長通知)
近時、多様な形態の医業類似行為又はこれと紛らわしい行為が見られるが、これらの行為に対する取扱いについては左記のとおりとするので、御了知いただくとともに、関係方面に対する周知・指導方よろしくお願いする。
記
1 医業類似行為に対する取扱いについて
(1) あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復について
医業類似行為のうち、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)第十二条及び柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)第十五条により、それぞれあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師の免許を有する者でなければこれを行ってはならないものであるので、無免許で業としてこれらの行為を行ったものは、それぞれあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第十三条の五及び柔道整復師法第二十六条により処罰の対象になるものであること。
(2) あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為について
あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第十二条の二により同法公布の際引き続き三か月以上医業類似行為を業としていた者で、届出をした者でなければこれを行ってはならないものであること。したがって、これらの届出をしていない者については、昭和三十五年三月三十日付け医発第二四七号の一厚生省医務局長通知で示したとおり、当該医業類似行為の施術が医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれがあれば禁止処罰の対象となるものであること。
2 いわゆるカイロプラクティック療法に対する取扱いについて
近時、カイロプラクティックと称して多様な療法を行う者が増加してきているが、カイロプラクティック療法については、従来よりその有効性や危険性が明らかでなかったため、当省に「脊椎原性疾患の施術に関する医学的研究」のための研究会を設けて検討を行ってきたところである。今般、同研究会より別添のとおり報告書がとりまとめられたが、同報告においては、カイロプラクティック療法の医学的効果についての科学的評価は未だ定まっておらず、今後とも検討が必要であるとの認識を示す一方で、同療法による事故を未然に防止するために必要な事項を指摘している。
こうした報告内容を踏まえ、今後のカイロプラクティック療法に対する取扱いについては、以下のとおりとする。
(1) 禁忌対象疾患の認識
カイロプラクティック療法の対象とすることが適当でない疾患としては、一般には腫瘍性、出血性、感染性疾患、リュウマチ、筋萎縮性疾患、心疾患等とされているが、このほか徒手調整の手技によって症状を悪化しうる頻度の高い疾患、例えば、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症、環軸椎亜脱臼、不安定脊椎、側彎症、二分脊椎症、脊椎すべり症などと明確な診断がなされているものについては、カイロプラクティック療法の対象とすることは適当ではないこと。
(2) 一部の危険な手技の禁止
カイロプラクティック療法の手技には様々なものがあり、中には危険な手技が含まれているが、とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること。
(3) 適切な医療受療の遅延防止
長期間あるいは頻回のカイロプラクティック療法による施術によっても症状が増悪する場合はもとより、腰痛等の症状が軽減、消失しない場合には、滞在的に器質的疾患を有している可能性があるので、施術を中止して速やかに医療機関において精査を受けること。
(4) 誇大広告の規制
カイロプラクティック療法に関して行われている誇大広告、とりわけがんの治癒等医学的有効性をうたった広告については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第十二条の二第二項において準用する第七条第一項又は医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六十九条第一項に基づく規制の対象となるものであること。
別添 略